知れば一生モノ?歯科衛生士の学校を卒業したら絶対にするべき習慣7選

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Dr.KITAMI

北見 顕介/KensukeKitami このコンテンツでは、現役の歯科医師ができるだけ専門用語を使わずに、わかりやすい言葉を使って解説しています。
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あなたは歯科衛生士として仕事をして成長していくため、最初に知っておくべき重要な習慣があることを知っていますか?

もしこの事実を知らないで、ただなんとなく仕事をしていたら、数年経ってもなにも成長できなかったり、ただ目の前の仕事をこなしているだけ‥の歯科衛生士になってしまうかも‥

なにより自分の成長がわからず歯科衛生士の仕事自体嫌いになってしまうこともあります。

今回はそんな仕事をこなすだけの歯科衛生士にならないように、あなたが学生なら勿論のこと、入社3年以内の若手の歯科衛生士さんなら必ず知っておくべき習慣を解説していこうと思います。

もし今から解説することを、当たり前のように実践している歯科医院はあなたが将来、歯科衛生士として成長することができる要素があるので就職先を決める参考になったらと思います。

虫歯治療はしてはいけない?

あなたは学生の頃、こんな歯周治療の流れを必ず教わるはずです。

 

図はこちらの【歯周治療の指針 2015】から出典しています

この①の歯周基本治療がとても大切です。本来ならここを改善しないかぎり②の治療を始めてはいけません。しかし、現在の歯科医院のほとんどは①の治療が疎かのまま、②虫歯の治療(被せ物の治療)をしている現状があるのです。

図は被せ物のクラウンと中のコアを外したときの写真です。

一度治療した部位がまた虫歯(カリエス)になっていることがわかります。

①の段階では、こうなってしまわないためにまず患者さんのプラークコントロールを行い、炎症を消退させて虫歯(カリエス)や歯周病が進まない環境にする段階だと思ってください。

①の歯周基本治療を怠り虫歯治療をした場合、また近いうちに必ずまた虫歯になります。これでは根本的な治療ではなく、「その場しのぎの歯科治療」になってしまいます。そして勘違いしがちですが、歯石をとることは重要ではありません

詳しくは歯科医師が教える驚愕の真実。歯科衛生士は歯石を取っちゃダメ!? の記事を参考にしてください。①の初期治療を行う国家資格を持ったプロフェッショナルが歯科衛生士です。

まず覚えなくてはいけないことは。初診で来院した患者さんの口の中にプラークがたくさんついていて、ケアが全くできていない状態で虫歯の治療をすぐにしてはいけないということです。

術前検査をできるだけ詳しく行う

患者さんの問題点を把握するためには、検査の資料が多ければ多いほど診断するための判断材料になります。この検査が不十分なまま診断をすると誤診の原因となったり、治療後の評価ができないことになります。

そして全ての患者にまず歯磨きの指導が必要なことがわかってきます。

どの歯科医院でも、

  • パノラマ撮影
  • 歯周基本検査

はほとんどの歯科医院で必ず行いますが、その他に

  • 染め出し プラーク(歯垢)の付着状況の検査(PCR)
  • デンタル12枚〜14枚法
  • 口腔内写真撮影

を必ず行うようにしましょう。他にも、

  • カリエスリスクの検査(唾液検査)
  • CT撮影

などがあればさらに便利です。これらを初診の段階で検査資料として集めることによってその患者を総合的に評価し、問題点をみつけていきます。術前検査の資料が揃っていない状態での治療を行っても良い結果を残すことは決してできません。

初診の患者さんの口の中の状態は二度と戻ってこないので、まずは最初の患者さんの状態をしっかりと記録しておくことが「治療が成功するか、しないか」のカギになります。

術前、術後で必ず行うこと

術前検査で、デンタル撮影(12枚〜14枚)を必ず撮影していると、歯石などの問題点の位置をある程度把握することができます。

例えばあなたが歯石をとる処置(SRP:スケーリングルートプレーニング)を行った場合その日のうちに術前、術後で同じ規格写真を撮り比べる癖をつけましょう。そして術後しっかり歯石がとれているかを必ず確認します。下の画像は術前に歯石がついている画像です

これが術後に撮影したレントゲン写真です。

歯石がとれていることが分かります。他の処置でも同じですが術前、術後の評価をしっかりと行うことができれば治療が前に進んでいるかを確認することができ技術的な面の復習をすることができます。

治療が成功するための勝負どころ

患者さんは自分の口の中がどれだけ悪い状態なのかがわからない状態で来院します。また「虫歯をすぐ治療してください」「最近歯ぐきが良く腫れる」ということはよく言われますが、虫歯も歯周病も悪くなっている原因は患者さんの生活習慣や、磨き残しが原因です。

患者さんに今の現状、病気の原因をわかってもらうには初診でのカウンセリングが勝負です。逆にここで納得してもらえないと”途中で治療が中断し来院しなくなってしまう”なんてことになりかねません。しっかりと

  • 術前の資料(パノラマ写真,口腔内写真など)
  • 医院にある初診カウンセリング資料
  • あなたのもっている知識

などをフルに使って、できるだけ時間をかけて相手が納得するまで説明してください。

僕は、初診のカウンセリングは納得してもらえるまで時間の許す限り説明した方が良いと思っています。初診の段階でどれだけ患者さんが納得し現状をわかってもらうかが後々、”患者さんが自分から歯医者に通うモチベーション”と”治療の成功率”につながるからです。

誰もが知っている身近にある先生とは?

治療をしていると、必ず反省点がでてきます。しかし、その反省点も治療に追われすぐに忘れてしまうのが人間です。

日々の臨床において最も大切で、基本的なことは治療のステップごとに写真として記録に残すことです。実はこれは様々なメリットがあります。

  • 写真を見て復習をすることができる
  • 他の人から客観的な意見をもらうことができる
  • 治療に対するモチベーションがあがる
  • 患者に説明するのに最適な資料になる

それでは一つ一つ解説していきます。

写真を見て復習できる

あなたも国家試験の勉強で成績を上げるため問題文の解説を何度も見直して復習していたと思います。

実は臨床も同じで治療の成功率を上げるためには、あなたが行った処置を記録として残さなければいけないのです。「この患者さんの症例は自分の勉強になる」と思ったら多少時間がかかってもどんどん写真を撮ることをオススメします。

あなたの就職先の医院にカメラがなければ、まず自分でカメラを買ってしまいましょう。最初は口腔内の写真をうまく撮影することができませんが練習すれば必ずできるようになります。上手く撮影できるようになると嬉しいですし、臨床がとても楽しくなります。

他の人から意見をもらうことができる

あなたが勉強をしていてわからないことを他の人に教えて欲しいとき、「教えてもらう問題を相手に示すことができなければ」教えてもらうことができません。それと同じで写真として残していなければ、勉強をしようとしたとき他の人と話し合うことさえできないのです。

もし誰の意見も貰えず自分だけで答えを出して先に進んでいると間違いを指摘されず、それに気付くことができません。その結果、成長のスピードも遅くなってしまいます。特に臨床的なことは口だけで説明するのは不可能なので、記録が残っていないだけで周りからの評価も下がってしまいます。

仕事に対するモチベーションが上がる

なんとなく治療を行っているだけでは仕事のモチベーションはなかなか上がりません。しかし写真をとって記録を残していれば患者の治療経過を追うことができます。それは、自分の成長を目で見て実感することができるということです。

患者の口腔内環境が良くなっていく経過を目で見ることで、歯科衛生士としてのやりがいを感じることができ仕事に対するモチベーションが上がるのです。

是非、数年経った後で自分の最初の記録と現在の記録を見比べてどれだけ成長したのかを実感してみてください。

患者に説明するのに最適な資料になる

治療中に患者さんは自分の口の中を見ることができません。その結果、患者さんは治療中、常に不安な状態です。

ただでさえ歯科治療をこわいものだと思っているのに、説明される資料が治療後に全くなければ患者さんはさらにその不安を持ち続けることになります。

逆に、治療中に写真(記録)が残っていればその日にどんな治療を行い、術後どう変わったのかどうかが一目瞭然でわかります。これを繰り返すことで患者さんの信頼につながっていくのです。

また術後に患者さんに写真を見せなければならないとなると、処置に対する妥協がなくなり”自分に対する逃げ道をなくす効果”があります。常にそういった環境におくことで毎回写真をとる労力と時間は増えますが、結果的に技術が向上する早道となります。

 しい姿勢、ポジショニングをマスターする

プロ野球選手が他の人より技術的に優れているのは、基本がしっかりとできているからです。

実は歯科も同じで患者の歯石をとるスケーリングの他、患者と話す位置でさえ基本的な位置(ポジショニング)があります。その基本的な位置(ポジショニング)の正しい位置を最初に意識して癖づけることで技術が一気に向上します。

まずは無意識でその正しい位置に移動できるように訓練することから始めましょう。もしあなたが間違った姿勢、位置(ポジショニング)で処置を行っていると必ず腰が痛くなったり、疲れたり「やりにくい」と感じる様になるはずです。

そして間違った位置(ポジショニング)で処置をすることが癖づいてしまうと、後から修正することはかなり困難になります。

それを防ぐためできるだけ早いうちに間違った姿勢ポジショニングで処置をしていないか先輩歯科衛生士やドクターに指摘してもらい、修正していくようにしましょう。

周りの人と意見を交換する場所を作る

歯科衛生士として成長する条件として「自分の考えをもっている」だけではなく周りに積極的に意見を発信していくことが必要不可欠です。周りの人と意見の交換をすることで、自分の意見に対しての周りの人の考えを知ることや新しい発見が生まれます。

意見を交換する方法として、

  • 院内でのミーティング
  • 院内での勉強会
  • 外部の勉強会に参加
  • 自分の周りの人(学生時代の友人、先輩など)で定期的に集まって意見を交換する

などがあります。また院内に意見を交換する場がなくても、自分で外部のセミナーに参加すればそこにあなたの考えに近い仲間の出会いがあり意見交換などもすることができます。そこはあなたの気持ち次第ですので是非頑張ってください。

まとめ

今回は歯科衛生として働いて成長していくために必要不可欠な習慣についてお話ししましたがいかがだったでしょうか?

これらの考えを常に頭にいれ習慣化して実践していれば、歯科衛生士として技術的にも人間的にも成長することが必ずできるでしょう。

処置の基本や考え方が疎かになってしまうと臨床をしていくうえで大切なことを見失いがちになってしまいます。特に癖のついていない1年目で実践するように心掛けましょう。

今まで話してきたことは若手の歯科衛生士さんだけでなく、若手歯科医師としても大切なことばかりなのでぜひ参考にしてみてください

今回は以上です。

 

 

 

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